楽団日記

札幌で活動する芝居のエンターテイメント集団、                                  弦巻楽団の弦巻楽団による皆様のための日記です。

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甘く、甘く、とろけるように甘く

    満開の桜

ご報告が遅れました。あまつさえ一週間も。無事、というか満身創痍で弦巻楽団#14「スウィートソウル」は全7ステージを終演致しました!!ご来場いただいた皆さん、ありがとうございましたー!いかがだったでしょう?久し振りの「ワンシチュエーションもの」。そして今までにない気怠いストーリー。ぐじゅぐじゅとした、香りのキツい果実のようなコメディを目指しました。「熟れきった」「腐りかけの」の境地に至るにはまだまだのようですが、楽しんで、味わって頂けたなら幸いです。

終わってみたらあっという間だったこの公演、やってる間は本当に長くて長くて厳しい道のりでした。詳しくはパンフレットに書いたのでここでは申しませんが、僕の混乱と願いと正気と錯乱が入り交じった2ヶ月でした。
いつも以上に膨大なアイディアに溢れ、その中で自分が手にすべきものを試しては捨て、試しては捨ての繰り返し。役者にちょっと試してもらってはあきらめ、採用し、練り、やっぱり「これじゃない」と捨てる。甘い混乱の中で噎せ返ってました。
5倍くらいの分量になる脚本のプロットがありました。

せっかくなので、これまでしたことないですが、無粋を承知でそのボツ案を書き出してみます。
①妻4人がそれぞれ「夫殺し」を(お互い認知しないまま)計画し、同日に実行してしまう。それぞれ計画が微妙に失敗し、それぞれ他人の夫を殺していく羽目になる。
②妻1人が「夫殺し」を計画。夫と他3組の夫婦がその「妻」を驚かせようと「殺人事件」を盛り込んだサプライズパーティーを企画。同日にそれぞれの計画がバッティングする。

上演した「スウィートソウル」(以下『正編』)と全く違うアイディアとしては
③夫が単身赴任中の残された妻。何故か彼女の家にはテロリスト(しかも国や主義が違う3組の6人)が居候して、日本転覆を計画している。妻は周囲の住人や管理人に気付かれないように生活を守っていく。そのうち、若きテロリストが主婦に恋をして…。

これは#5の頃から「種」があったアイディア。今回こそ取り上げようと思ったが実らず、先送り。ラストまで見えてはいるんですが。こうなるとタイミングとしか言いようがない。

『正編』の他バリエーションとしては。
④妻二人がそれぞれの「夫殺し」を計画、だがそれ以外の全ての人間が「妻二人」殺害を計画していて…。
⑤妻二人がそれぞれの「夫殺し」を計画、完遂する話。

もともと実は⑤でした。結婚式になぞらえてラストは「はずみ」が(気の弱い方ですよ)動けない夫の胸に(夫の手を取り)ナイフを突き立てるイメージでした。「最後の共同作業」ってヤツですね。

とまあ散らかったアイディアの中から、あの物語に収斂されて行くわけです。
取捨選択の基準は、物語をご覧頂いた方には分かるんじゃないかなあ…と期待。

久々に一緒にやる出演者がいたり、長く供にやって来た役者がいましたが、稽古自体は僕の混乱もあってスムーズではけしてありませんでした。でも、その積み重ねた日々があったからこそあのグルーヴが出せたんだと思います。出演者がいてこその物語でした。本当に感謝です。

沢山のアンケート、ありがとうございました。今回はいつにも増して「大人」の方に御好評いただいております。でも、酸いも甘いも噛み分けた本当の「大人」(60代を越えたような方々)からは「まだまだ」とも言われました。いつか、そこまでの方達にヒットする作品が作りたいと思ってます。心の何かを貫くような。それも、ノスタルジーとは別の化学反応で。
そう考えると#14「スウィートソウル」は『ある時期』の夫婦の、大人の、青春を名残として引きずった一瞬を切り取ってるとも言えるかもしれません。「妻」と「女」の狭間で揺れ動くような時期の。

弦巻楽団の次回公演は9月、まさかの再演『ラブレス』です。
僕が24歳の頃書いた台本です。青春のさなかでもんどりうって吠えているような台本です。新たな人達と出会います。弦巻楽団として、また一つの挑戦です。

「スウィートソウル」で最後まで悩んだのはラストに一言入れるか入れないかでした。
結局入れなかったのですが、それは「どちらに解釈してくれても構わない」と言う判断からでした。
むしろそうありたい。この一言だとあまりに「ある結論」を示唆し過ぎている。という判断でその言葉はカットしました。
こんなに本当の意味でフィフティーフィフティーの結論で構わない、と感じたのは初めてのことです。どちらにしても、夢とも言えるし、悪夢とも言える。その結論を目指してたからこその混乱だったのだと、たった今、分かりました。

その一言とは。

残された4人の夫婦でケーキを食べてる図で容暗。
見えなくなる直前音楽が一瞬止み、
はずみ 「とろけるように甘いでしょ?」
で、暗転。

ではまた。

IMG_7572.jpg  好評だった可愛い舞台。ウフ。プランナー、製作者に感謝!!

IMG_7457.jpg
バラシのとき搬出中に発見した創世川沿いに佇むびしょ濡れおじさん。なぜ?
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 < 短編演劇祭、公開審査!! + #14  スウィートソウル > 

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